生涯投資家(読書44)

村上世彰

文藝春秋

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以下が読んで分かった事である。

企業の上場で、市場から資金調達を出来るが、それはいつ誰が自社の株主になるか分からない危険性もある。だから、資金調達の必要性がなく、株主から横やりを入れられたくなかったら、非上場してプライベートカンパニーにすべきである。

企業の健康診断書が有価証券報告書決算短信、財務諸表である。これらを見れば経営者が何を見て、何を目指して経営をしているのかが分かる。

コーポレートガバナンスとは、投資先の企業で健全な経営が行われているか、企業価値を上げる(=株主価値の最大化を目指す)経営がなされているか、株主が企業を監視、監督するための制度である。

投資家として大事な事は、失敗したと気づいた時いかに素早く思い切った損切が出来るか。下がり始めたら売る決断をいかに速やかにできるかという事だ。

資金循環こそが将来のお金を生み出す原動力。資金循環は成長する上で非常に重要だ。要するに企業がその投資資金によって新たな資金を生み出し加速度的に事業を大きくしていくことが出来るかどうか。

上場している会社の株式は誰でも売買できる。上場企業はそのリスクとコストを踏まえた上でそれでも上場する必要がある場合のみ上場を維持すべきだ。

「意義や必要性は分からないが取り合えずステータスとして上場したい。でも自分の嫌いな相手には株を持って欲しくない」は非上場すべきである。

鉄道事業は基本的に赤字にならない仕組みだ。鉄道事業法鉄道営業法という法律の下、必ず利益がでる運賃設定になっている。

「いかに安く仕入れて、高く売るか」は、どんな商売においても根本。利益を生み出していない資産の売却、利益を生む可能性のある事業への積極的投資。

「沢山の手元キャッシュや利益を生み出していない資産をお持ちのようだがこれを今後の事業にどのように活用していく計画なのか。」