天地明察(読書37)
冲方 丁
角川文庫
昨日ようやく2周目を読み終えた。
1周目はストーリーを追っていくのが楽しくて、細かいところを読み落としていたが、2周目はストーリーが頭に入っているので細かいところまで読むことができ、1周目で気づかなかった言葉とか、伏線とかも発見して、更に面白かった。
この本はノンフィクションの歴史小説だから歴史の勉強もできて、一度で2度おいしい本である。こういった長編小説は中盤の圧倒さに比べて、終盤が尻すぼみになることが多いが、この本は最後までしっかりと書かれていた。主人公の渋川晴海が大和暦を朝廷に認めさせるため、朝廷に対し戦略的に進めていくところは、碁打ちの定石を絡めていて、とても面白いと思った。
私がやったことのある将棋でも、前に置いた駒の効果が後から効いてくるからなー。
3周目も気が向いたら、読んで見よう。