流星ワゴン(読書43)

重松清 

講談社

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これは何年も前にテレビドラマの原作にもなった本です。

テレビドラマと本では大きな流れは一緒ですが、違う箇所も多かったです。しかし両方良く出来ており、テレビでは役者の演技力が素晴らしく、毎週楽しみにしていました。(特にちゅうさんを演じる香川照幸が印象に残っています。)当たり前ですが、本の方はテレビ以上に素晴らしく、今回は2回目の読書になりますが、号泣して読んでいました。

家庭も仕事も悲惨な状況であるサラリーマンの主人公が、仲が悪くなってしまった半分幽霊の父親と一緒に、完全幽霊の橋本親子が運転する車(オデッセイ)の乗って、主人公の運命の分かれ道みたいな場面にタイムスリップしながら、主人公がかつて見えなかった親の愛、子供の気持ち、奥さんの本性?みたいな事に気づいていく物語です。

自分も子供を持って初めて、親の凄さ、思い、を感じたりしますが、子供の時には親の自分に対する理不尽さを随分感じました。そういった感情をこの本はうまく物語にしています。